木ヲ見テ森ヲ見ズ

指差シ確認

視力が弱ければメガネを掛ければいいじゃない

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友近曰く、さすらいの天才画家「山下清」はパンケーキとおにぎりを一緒に注文し、交互に口にしたそうです。ほんとかどうかは知りませんが。

 

こんにちは、ハヤシ(@ki_moriwomizu)です。

 

視力の良さだけには自信があったのですが、半年前とうとう満を持してメガネデビューすることになりました。きっかけは、居酒屋の黒板に書かれたおすすめメニューがどうにも読みづらくなったこと。

こうしてわたしの長く果てしないメガネ選びの旅が始まったのです。言うなれば、Never Ending Meganeです。

終わるんですけど。

 

2016年、それはわたしにとってのメガネ元年。メガネを掛けるに至った道程を振り返ってみたいと思います。もし今メガネ選びに悩んでいる方がおられましたら、お役にたてる内容かもしれません。

 

 

裸眼失格 〜No Longer Ragan〜

目の良い生涯を送って来ました。

自分には、メガネを掛けた人生というのものが、見当つかないのです。

 

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そこでメガネの先輩諸氏に伺ったところ、まずは眼科に行ってこいとの助言。

人生で初めてのことをするっていう時は、何事も緊張するものです。仕事の合間を縫って職場の最寄りの眼科を訪問したところ、「視力の検査はできるけどメガネの処方箋は出せない」とのつれないお返事が。

なるほど、そんなこともあるのかと気を取り直してもう1件別の眼科へ。ハシゴです、眼科のハシゴ。受付で事情を説明し尋ねてみたところ、「今日はやっていない」と、これまたつれないお返事。なんですかこれは、恋の駆け引きでしょうか。曰く、処方箋も出せるのだけど、曜日が決まっているそうで。

そうですか。メガネを作るのはハードルが高いでござるなぁ、にんにん。心の中のハットリくんがため息をついています。

そんなこんなを経て、指定の曜日にいざ眼科へ。受付を済ませ、診察室へ呼び込まれたわたしは、もろもろの検査受けるわけです。そしてその結果。1年前に1.2あったはずの視力が0.4にまで低下していました。

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ここで腹を決めて、メガネを作ることを決意。眼科医曰く、1.5で調整すると目が疲れるかもしれないから、1.2で作りましょう、と。なにせ初めてのことですし、専門医の言うことに異を唱えられるほどの知識も気概も持ち合わせていないわたしは、言われるがまま、為すがまま、一見へんてこな機械のようなメガネを装着され、肩をおとしたまま待合室であさっての方向を見つめながら待機。

十数分が経過したのち、診察室に呼び込まれたわたしは再び視力検査へ。へんてこな機械を付けられたわたしは、次々に先生の指すお題を言い当てます。

なるほど、これがメガネの威力か。こうして無事、処方箋が手に入れることができました。

 

メガネとの遭遇 〜Close Encounters of Megane〜

処方箋を手に入れたわたしは無敵です。仮にわたしがスペインだとしたら、無敵艦隊です。仮にわたしが伊吹五郎なら、格さんです。メガネ屋さんで葵の御紋が如く、この処方箋を突き付けてやろうと意気揚々です。なんなら鼻息も荒いです。ともすれば鼻毛も出ています。

がしかし、いかんせん初めての経験。鼻息は荒いですが、心臓も尋常じゃないくらい脈を打っています。そうです、わたしはメガネに対しての免疫がまったくありません。そこでまずはメガネに慣れようと、慣れることから始めようとしたわたしは、まず量販店に行こうと決意します。そして平日の仕事終わり、JINSへ行ってみました。

するとどうでしょう。そこはメガネの楽園、桃源郷です。いたるところに余すことなくメガネが陳列されているではありませんか。メガネの群れに圧倒されたわたしはこう思います。「これは手に負えない」と。カウンターの方を見遣れば、会計待ちの列。その横には椅子に座って何かを待っていると思われる人々。

恐れをなしたわたしではありますが、ここでひとつのことに気づきます。店内でメガネの試着をしている人々、そしてそれにマンツーマンマークで付かない店員。というか、来店客があまりにも多く、遠目から声掛けはしていますが、フォローしきれていない様子。ひょっとしたら昨今の接客術として、過度なフォローアップはしないのかもしれません。

そこからのわたしは見違えるような動きを見せます。メガネを取っては掛け、取っては掛け。そう、試着魔です。この滑らかな一連の流れ、今となっては後世に受け継いで欲しいくらいの連続技でした。

ここである程度、自分の顔、輪郭、佇まいに合いそうなメガネの形状や色、材質について理解できたように思います。そして店員さんに相談しようと目を遣ると、手の空いていそうな人が見当たりません。意気消沈しましたが、ひとまずメガネに慣れるという目標を達成したわたしは、その足でZoffへ向かいます。言うなればメガネの千本ノックです。

そしてわたしがZoffで経験したこと、それはJINSで経験したことと文字通り一言一句違わず、まったく同じ経験でした。わたしはデジャブという概念・現象を信じていませんが、そこで経験したことをカタカナ四文字で表わせと言われた暁には、胸を張った上で声高にデジャブと答えます。いえ、叫びます。

 

メガネとの語らい 〜Also sprach Megane〜

処方箋を手に入れ、幾多のメガネを試着したわたしはメガネが欲しくてたまりません。メガネ欲がピークに達しています。言うなれば、メガネに対するリビドーです。メガドーです。そこで私が取った行動は、理想のメガネをインターネットで検索することでした。

誤解のないように説明すると、それはインターネットでメガネの画像検索をしてハァハァ(*´Д`)することではありません。メガネの千本ノックによってある程度自分に合ったメガネを絞り込めた、その結果を踏まえて更なる高みを突き詰めたいという気持ちからでした。

そしてわたしは東京都某区に居を構えるある一軒のメガネ屋さんに出会ことになります。

そのメガネ屋さんは日本、海外のブランドを数多く取り揃える専門店でした。インターネットで見て、その品揃えに魅了されたわたしは仕事の合間を縫って、平日のお昼時に訪れます。するとどうでしょう、期待通り、人っ子一人いません。メガネヴァージンなわたしに必要なのは、親身になって相談に乗ってくれるお店なのです。なにせこちらはメガネの「メ」の字も知らない初心者です。相談に乗ってくれた店員さん、仮にAさんとしましょう。ある程度あたりを付けていたわたしはお目当てのメガネを次々に試着していきます。そしてAさんからも、それならこちらも、と当意即妙な提案が来ます。

だれにも邪魔をされることをなく、そのブランドの背景を聞きつつメガネを試着する。そう、これはメガネとの語らい、メガネはかく語りき、なのです。

 

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初めてのメガネ 〜A Megane Memoir〜

紆余曲折を経て、メガネとの語らいを終えたわたしがファーストメガネに選んだのがこちらです。

https://www.instagram.com/p/BP77WcaAFui/

 

https://www.factory900.jp/

FA-240 | 2010 | FACTORY900 (ファクトリー900)

わたしがファーストメガネに選んだのは、福井県鯖江市の青山眼鏡株式会社が展開する「FACTORY900」というブランドの「FA-240」というモデルです。

メガネと言えば鯖江市、鯖江市と言えばメガネ、鯖江市はメガネの聖域(サンクチュアリ)な訳です。

このメガネを選んだ理由。まず第一に鯖江市のメガネ産業にたいする信頼性。そして次にデザイン。わたしはそもそもの人相が悪く、顔色も決して優れず、目の下には常にクマを携えているような貧相な顔だちをしています。自分で言っていて悲しくなってきますが、事実なのでしょうがないです。それらを覆い尽くし、メガネに目が行くようなインパクトのあるものが最適だと思いました。その条件に合致したのがこのモデルだったいうことです。

 

「え?それ度が入ってるんですか?」

 「花粉対策のゴーグルじゃないんですか?」

半年たった今もよく言われます。

わたしの場合、不特定多数のお客様とお会いする機会が多いので、今となっては会話のきっかけにいいのかなと前向きに捉えています。昔から知っている人に久々にお会いする際は緊張しますが。今ではメガネ有りき、メガネが独り歩きしている印象すら受けます。ちなみにこのメガネ、元は色付きのレンズだったので透明に変えてもらいました。

 

メガネと向き合う 〜Megane to Megane〜

わたしはアクセサリーというものが苦手です。それは指輪であったり、ネックレス、ピアス、バングルの類。腕時計もしかり。違和感を感じてしまうんですよね。なにか装着していることに対して、言うなれば不快感を感じてしまうというか。しっくりこないというか。

そんなんだから、メガネも違和感プンプンです。メガネの先輩諸氏に聞くと、慣れだと。慣れてくるとそのうち気にならなくなるし、なんなら今見えているその上下のフレームも脳が勝手に不要と判断して見えなくなると。

その言葉を信じ、違和感を感じながら半年掛け続けています。未だに上下のフレームは見えているし、違和感も多少有るけど、なんとかメガネとやっていける自信が芽生えてきたところです。

コンタクトをするなんてことはあまりにハードルが高く、想像にも及ばないので、なんとか騙しだましやっていこうと思います。

 

 

第二のメガネ 〜The Second Megane〜

ここまでわたしがファーストメガネに至るまでを記述してきました。せっかくなので、メガネ選びの際に他に候補に挙げていたものを忘備録の意味も込めて羅列しておきます。

 

https://www.instagram.com/p/BP8brgOA45d/

Paques | Jacques Durand

http://jacquesdurand.com/

どこかクラシカルでレトロな印象に惹かれました。 

 

 

https://www.instagram.com/p/BP8VwT5g2XA/

fuzz-[ファズ] | EFFECTOR EYEWEARS | EFFECTOR® -ROCK ON THE EYEWEAR-

http://effector-eyewear.com/

ギターやベースの経験者はニヤリとすること請け合い。ロックなブランドです。

ちなみに、わたしは趣味でギターを弾くことはありますが、使用しているエフェクターはDistortionもしくはOverdriveのみで、Fuzzは使ったことがありません。

 

 

https://www.instagram.com/p/BP8W6IVgjwh/

M909 | MICHEL HENAU

http://www.henau-eyewear.com/en

ストライプが粋ですよね。

 

おそらくわたしが次に選ぶメガネはこの中からになると思います。

 

初めてメガネに出会う君へ 〜A Farewell to Ragan〜

これからメガネを掛けようとしている、夢中で頑張る君へエールを。

眼科行け 〜Give My Regards to an Ophthalmologist〜

眼科医は医者だけど、メガネ屋の店員は医者じゃない。

 

デザインにこだわれ 〜Megane Design〜

人は見た目が9割。印象は大切。ましてや顔面。

 

メガネを怖がるな 〜Don't Fear the Megane〜

メガネはともだち。こわくないよ。

 

最後に 〜Epilogue〜 

以上、メガネ歴が1年にも満たない若輩者ではありますが、つらつらと、大した意味も無く所々に映画や音楽、漫画、小説のコネタを散りばめながら語らせていただきました。

 

ではでは。